2010年05月15日

世界唯一の産業遺産 《韮山反射炉》

2009年9月21日 韮山反射炉見学

 山中城へ行った日です。地元近くであったこともあり、帰路につくにはちょいと余裕があったので、韮山の反射炉へ行ってみました。
韮山反射炉01 韮山はS校(日本ギター専門学校‥新堀ギターの専門校の一つで静岡のS、いや専門学校のSだったかな?)がある所で、コジューローが新堀ギター小田原教室の生徒だったころは何度も行くことがあり、なじみがありました。しかし、韮山といえば反射炉があることで有名なのに、一度も見に行ったことがなく、そもそも反射炉が何であるかを知らなかったのです。このブログではギタリストを名乗るコジューローですが、実は本職は機械屋であり、一般の方に比べれば専門分野に近くありながらです。(恥)
 コジューローが韮山によく行っていた頃は静岡県田方郡韮山町でしたが、現在は伊豆の国市になっています。伊豆の国‥何だか相撲取りのような‥いや、これには触れずにおきましょう。話が脱線するとまた大変になりますので、反射炉にいきます。
 

韮山反射炉02 先ず最初に、反射炉って何でしょう?っていう素朴な質問があります。これに対しては、幕末期に大砲を造ったところ、と答えれば一番簡単です。
そして次に、誰がとか、どうやってとか、何で反射炉っていうのか、というような質問が出て、さらに、何のためにとか(これは幕末ということから想像がつきそうですが‥)、生産量はとか、どこに使われたとか、造った大砲の性能はとか、役に立ったのかとかいった質問も、人によっては出て来そうです。

 はい、全部自分で調べてください。このブログが読める方でしたら、インターネットで簡単に調べられますからね。コジューローがここで述べたとしても、元はそうやって調べた内容を書くだけですから、同じことです。

 しかしまあ、そうやって突っぱねてしまえば身も蓋もないので、コジューローが調べた中で一つ、興味深いものを見つけましたので、それをご紹介します。少々マニアックな資料とも言えますが、韮山反射炉の展示現場の解説も、これを元にしているのではと思えるような資料です。PDFファイル9頁とさほど量は多くないので、興味のある方は読んでみると、反射炉のこと、そこで造られた大砲のことなど、よくわかると思います。
 こちらです⇒韮山反射炉の大砲復元鋳造について
韮山反射炉03 この資料は地元近く(静岡県駿東郡清水町)の鋳造メーカー衞畋蔀鯊そ蠅気鵑、1997年の創立70周年記念事業として復元鋳造した24ポンドカノン砲についての論文です。この大砲と同じものが、ここ韮山反射炉で造られていました。論文は、復元作業のみならず韮山反射炉の歴史を鋳造工学の観点から解説した、大変優れたものです。この論文により「平成11年度鋳造技術協会賞」を受賞されています。
 この時復元造られた大砲が、反射炉近くに展示されています。(写真参・下の方です)

 さて、自分で調べて下さいと言ったものの、詳しくはいらないからこのブログだけで簡単に知りたいと言う方のために、韮山反射炉についてほんの少しだけ解説しましょう。(このコジューローの優しい気持ちが、ブログ記事を長くさせてしまう‥うう)
 先ず、建造したのは江戸幕府です。全国で完成したのは8ヶ所、その内幕府直轄は韮山反射炉だけです。着工は嘉永3年(1850)から安政4年(1857)。嘉永6年(1853)がペリー来航ですから、まさに風雲急を告げるころです。指揮官は韮山代官の江川太郎左衛門英龍、オランダ砲術を基にした高島流砲術指南です。韮山の江川邸も重要文化財ですね。
韮山反射炉04 どうやって大砲を造ったかですが、鋳造、要するに鋳物です。炉で溶かした鉄を鋳型に流し込んで固めて造ります。その炉の構造、どうやって鉄を溶かすかという方法によって反射炉という名前がついています。銑鉄と呼ばれる溶かす前の鉄の塊を、炉の中の炉床と
韮山反射炉05呼ばれるところに置きます。かたや炉の中のロストルと呼ばれるところに燃料を置き火を焚きます。炎の熱が炉内の湾曲した天井に反射して炉床に置かれた銑鉄を溶かします。天井の形状が反射熱(炎)が炉床に集まるようになっているんですね。銑鉄を溶かした炎は炉床の先へと進み煙突へと吸い込まれていきます。溶けた鉄は出湯口より炉の外に出て地中に埋められた鋳型に注ぎ込まれます。冷めて掘り出せば大砲の形の鉄が出来上がります。
 砲身の穴は後からくりぬきました。大砲を回転させるのは水車です。よって反射炉は川沿いに構築されました。反射炉を取り巻く一帯が、大砲を
24ポンドカノン砲造る工場になっていたという事です。
 幕末、江戸湾に配備された大砲がここで造られました。お台場の大砲ですね。

 まあざっとこんな感じですが、反射炉の周りに解説板がありましたので写真
韮山反射炉・現場の解説板に撮りました。最後の写真にまとめてあります。クリックすると大きくなりますので、なんとか読めるでしょう。

 この反射炉の時代、西洋では産業革命が進んでいて既に反射炉は不要となっていました。ですからこの反射炉は、現在、世界唯一の産業遺産となっているそうです。



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