2010年08月29日

高木真介ギターコンサート/レストランようげつ

8月27日(金)
The Guitar world of Masayuki Takagi
         愛奏曲を集めて

高木真介01
 一昨日(8/27)小田原ダイヤ街の「レストランようげつ」で、高木真介(たかぎまさゆき)さんのギターコンサートがありました。
 高木さんは地元出身ながら、現在スペインに在住して活躍されているギタリストです。
 

 一昨日の演奏会は、1ドリンク&食事付で、18:00〜食事、19:00〜演奏、となっていました。コジューローが同行のNさん(つばさメンバー)と会場に着いたのは18:15くらいでしたが、既にほぼ満席状態でした。予約はしてあったので、席は用意されていましたが、なんとステージから一番遠い隅の席でした。演奏者は全く見えませんし、ステージが何処なのかもよく解らないような席です。
 そして珍しい人に会いました。かつてギターアンサンブル「おじぞうず」のメンバーだったMさんです。久しぶりでしたので、ゆっくり話しをしたいところでしたが、席も離れていましたので、積もる話しはコンサートが終わってからという事にして席に着きました。
 コジューローたちの席は丸テーブルの3人掛け。既に1人の女性が席に着いて食事をとられていました。聞く所によるとこの女性、小田原に移り住まれてまだ4ヶ月とのこと。たまたまこのレストランでこのコンサートがあることを知り、ここで予約をして今日ここに来たとのことでした。実はコジューローたちも会場のレストランで予約をしたので、案内状にあった問い合わせ先の主催者を通じずに来ています。もしかするとそれが原因でこの酷い席になったのかな、と、ひがみっぽいコジューローはふと思いました。(そんな気がしただけで、確かな根拠はありません)
 さて、前置きが長くなりました。こんな事を書いているから記事が長くなってしまうのです。コンサートへと進めましょう。

 コンサートは1部、2部、3部という構成で、間にほんの少し休憩が入ります。たいして広い会場ではありませんが、障害物も多いこの会場でクラシックギター1本の演奏、客層も考えると音量は大丈夫かなと思いましたが、どうやらやはりPAを使うようです。そうだろうなと思う反面ちょっと残念な気もしました。でもPAを使う理由がそれだけではなかったことが後でわかります。
 そして正面にみえるステージの背景にはそぐわない白いスクリーンのようなもの、あれは何じゃろ? それがスクリーンのようなものではなく、ずばりスクリーンそのものであることも後で解りました。 レストランでのファミリーコンサートに似たこのようなコンサートでも、お客さんを退屈させないために趣向を凝らしているんだなあと感じました。
 演奏時間は19:00から20:40までの1時間40分。いよいよ開演です。
では、僭越ながらちょっとレビューなんぞ。


《1部》

1.プレリュード(J.S.バッハ)
 沢山あるバッハのプレリュードの中から、え〜とどれだったっけ?何とかの1番と言っていた気がするので、チェロ組曲の第1番(BWV1007)だったかも知れません。よく聴く曲ほどちょっと経つと忘れてしまう、近頃のコジューローであります。

2.ギター・コンチェルトin D Major(A.ビバルディ)
 え〜、ここでコンチェルトをやるとは思いませんでした。高木さん曰く「専属のオーケストラを連れて来たのですが、会場に入りきらないようなので、仕方なくあきらめてオーケストラは録音で‥」 オーケストラを連れて来たと言うのは、高木さんお得意の冗談ですが、録音のオーケストラをバックに本当にコンチェルトを演奏しました。
 この曲、コジューローは新堀ギターオーケストラの超スピードの演奏を聴きなれているせいか、やや重く乗り切れない感じがしましたが、でもこれが本来のテンポなのだと思います。録音バックオーケストラの、tuttiとsoloのメリハリが今一だったのがちょっと残念。
 でも、こういう事をするためにもPAが必要だったということですね。

3.ミロンガ(J.カルドーソ)
 この曲は、たぶん初めて聴きました。(もしかしたら、どこかで聞いているかも知れませんが‥)哀愁をさそう美しいメロディ。コジューローもこの曲弾いてみたくなりました。

4.ショーロス第1番(H.ビラロボス)
 ビラロボスの曲の中でも、最も有名な曲かもしれません。コジューローが初めて聴いたギターのLPレコードの中にも入っていて(40年以上前の古い話しですみません)ビラロボスの名前と共に覚えてしまった、お気に入りの曲の一つです。
 1部のラスト曲ということで、なるほどという感じです。(何がなるほどなんだか‥?)

《2部》

5.素顔のままで(B.ジョエル)
 2部はポピュラープログラムですね。ビリー・ジョエル懐かしく聴きました。この曲はバックバンドの録音を流しながらの演奏でした。ここでもバックバンドを連れて来たのですが‥というジョークトーク。お客さんはこのトークも結構楽しんでいた様子です。
 2部の曲は次のムーン・リバーを除いてすべて録音バックバンド付きでした。クラシックだけでなく高木さんの多才な一面を見せてもらいました。

6.ムーン・リバー(H.マンシーニ)
 録音バックバンド無しで、全くのギター独奏で聴かせてもらいました。ムーン・リバーといいますと、コジューロー的にはアンディ・ウイリアムスの歌がイメージされインプットされています。この手の曲をギター1本で演奏するのは、その編曲にもよりますが、曲想表現が非常に難しい。高木さんの演奏は個性的な面もかなりあるので、聴く人によって好みが分かれるかもしれませんが、このムーン・リバーは、編曲も演奏も非常に良かったと思います。

7.ライフ・イズ・ビューティフル(G.ピオバーニ)
 プログラムには、ここは「エーゲ海の真珠」になっていて、その次がこの曲になっています。お客さんの中にも、あれ?、という顔をなさっている人が多く居ました。
 この曲、コジューローは全く知らない曲で、間違いなく初めて聴いた曲だと思います。シャレたリズムの明るく小粋な曲です。高木さん自身、「なかなかいい曲でしょ。」とコメントしていましたので、あまりメジャーな曲ではないのかも知れません。おっしゃる通り、なかなかいい曲でしたよ。

8.エーゲ海の真珠(A.アルゲロ)
 この曲順、プログラムがまちがっているのか、高木さんが本番の演奏順をまちがえてしまったのか、真相は不明です。コジューローは演奏者がまちがえる事だってあるはずだと思っていますが。
 エーゲ海の真珠は日本でも有名な曲ですが、本当の題名は全く違うそうで(忘れちゃいましたが女の人の名前です)、日本で発売される時に誰が付けたか、この題名になったそうです。う〜んでも、この曲を聴けばやっぱり「エーゲ海の真珠」というイメージですよね。

9.トルコ行進曲(W.A.モーツァルト)
 なぜかこの曲がポピュラープログラムに入っています。高木さん曰く、高木さん的にはポピュラーだそうで、しかもここではストリートミュージシャン風に演奏しますと言って始めました。
 ぎゃははは、と口に出して笑いはしなかったものの、コジューローはお腹を抱えてしまいました。なるほどストリートミュージシャン風だ!(笑)これは文字では到底表せません。演奏会を通り越して演奏者が演奏で遊んでいます。トークだけでなく、ついに演奏でもジョークをぶちまけて、2部を終了しました。

《3部》

10.スペイン風セレナーデ(J.マラッツ)
 3部が始まる前の休憩時間、正面のスクリーンに(やっぱりスクリーンでした)何か映し出されています。そして高木さんのトークが入りました。「第3部は、いよいよ皆さんをスペインにお連れします。」そうです、3部のプログラムはすべてスペインものです。演奏が始まるとスクリーンにはスペインの風景が大きく映し出されました。
 このマラッツのスペイン風セレナーデは、コジューローの最も好きなギター曲の一つです。ギター曲と言いましたが、マラッツはスペインのピアニストですから、この曲もともとはピアノ曲です。それを、かのF.ターレガがギター曲に編曲して、A.セゴビアはじめ多くのギタリストによって弾き継がれ、今ではギター曲としての方が有名ではなかろうかと思います。ターレガの編曲は、この曲がもともとギターのための曲であるとしか思えない素晴らしいものです。
 高木さんの演奏も素晴らしいものでした。この日一番の演奏をコジューローが上げるとすれば、この曲だったと思います。

11.アダージョ〜アランフェス協奏曲より〜(J.ロドリーゴ)
 この日2曲目のコンチェルトです。凝りもせず「オーケストラを引き連れて〜」のジョーク。1日に3度も同じジョークを使うなんて‥立派です(笑)。
 この曲、実はコジューローは高木さんと共演したことがあります。しかもかのスペインの地で2度もです。一昨年、岡山新堀ギターオーケストラと共にスペイン演奏旅行に参加しました。現地では、この高木真介さんにず〜とお世話になり、グラナダとコミーリャスの2公演を行いました。その時このアランフェスのアダージョを高木さんのソロで演奏し、コジューローはバックのギターオーケストラでチェンバロギターを弾きました。このブログでその時の記事はもちろん上げていますし、その時の演奏はYouTubeで見ることもできます。見たい方は、右の記事検索にアランフェス協奏曲と入れて検索すれば、その記事に行き着けるでしょう。
 今日の演奏の録音バックオーケストラは、もしかしてその時のギタオケか?と一瞬妄想しましたが、そんなことがあるはずもなく、出てきたのは管弦楽オーケストラの音でした。
 余談ですが、来年また岡山新堀ギターオーケストラのスペイン演奏ツアーが決まっていて、コジューローもまた参加することになりました。また現地で高木さんのお世話になります。(なので、その挨拶も兼ねて、このコンサートを聴きに来ないわけにはいかなかったのです。) 

12.アンダルーサ(E.グラナドス)
 スペイン舞曲第5番アンダルーサ。この曲ももともとはピアノ曲です。グラナドスは先ほどのマラッツと同じ時代の人ですね。この辺のスペインの曲は、ギター曲に編曲すると本当によくマッチして、みなギターのオリジナル曲のようになります。
 気分はスパニッシュです。スクリーンのスペイン風景も効果抜群です。

13.アルハンブラの思い出(F.ターレガ)
 この曲の演奏の前に、今日はアンコールはありません、と高木さん自ら宣言されました。あはは、そんなやり方もありですか。つまりこの曲がアンコール代わりって事のようです。 クラシックギターといえばこの曲と言ってよいほど、超有名なアルハンブラの思い出ですから、通常のクラシックギターコンサートでもアンコール曲になることが多いので、皆納得の様子で笑っています。
 ギターのトレモロ奏法の代表的な曲で、この曲に魅せられて、トレモロの練習を一生懸命なさっているギター愛好家が大変多いですね。
 アルハンブラ宮殿にも、コジューローは高木さんと一緒に行きました。スペイン在住の高木さんは何度も訪れているとの事ですが、コジューローは岡山の方達と一緒に、高木さんに連れられて初めて行きました。憧れのアルハンブラ宮殿の感動は、コジューローの中に今も鮮明です。お世話になりました。ありがとうございました。
 このアルハンブラの思い出は、もちろんアルハンブラ宮殿をイメージして作られていますので、演奏もそのイメージで演奏されるのだと思います。でも、高木さんのイメージとコジューローのイメージはやや違うようでした。コジューローはギターオーケストラでのこの曲の表現が、実際に見たアルハンブラ宮殿とその歴史とに、非常にマッチしていると感じていますので、独奏であっても、それを求めてしまうからではないかと思うのです。

 終演時刻は21:00を回っていました。予定を大幅にオーバーしています。あの愉快なジョークトークがコンサートを長引かせてしまったのではと思います。席の位置から演奏は全く見えませんでしたが、それでも生コンサートは良いものです。充分楽しませて頂きました。(見えていたら楽しさ倍増だとは思いますが‥)
 それにしても、事も無げに弾いてしまうプロの演奏に、当たり前と言っちゃあそれまでですが、あらためて感心もし刺激をうけました。うん、やっぱりスペインものの独奏も、もっと弾きたいかも‥、近頃サボりぎみのコジューローの灰の下から、残り火がチョロっと見えたような‥。

 ステージを片付けている高木さんのもとへ行き、挨拶をしてお別れしました。
 食事付きのコンサートでしたが、食事の量はコジューローにはちょっと足りなかったようです。久しぶりにあったMさんと、ゆっくり話しもしたかったので、Mさん、Nさん、コジューローの3人で、場所を替えてもう少しお腹に食べ物を入れるべく、会場をでました。


いやあ、またまたボリュームのあるレビュー記事になってしまいました。
以上で終了します。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。




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この記事へのコメント

1. Posted by takagi masayuki   2010年09月10日 20:30
コジューロー様、あのライブにお越し下さりありがとうございます。地元小田原で演奏する機会はあるようで実際には少ないのですが、いろいろお世話をして下さる方もいて、今回はあのような形でのライブになりました。全く見えない酷い席に当たってしまったようで、申し訳なく思います。1曲ごとのご丁寧なレビュー、本当にありがとうございます。9月になってから共演のソプラノが来日し、岡山、東京などで計4つのコンサートしました。幸いどの会場も盛況で、すべて無事にすみホッとしています。9月8日マドリードに戻ってきました。マドリードは涼しくて、日本のあの猛暑を耐えてきた体には大変優しい歓待を受けたような気がします。来年の岡山ギター合奏団のスペイン・ツアーの計画も着々と進んでいますよ。またお会いできるのを楽しみにしています。次回はアランフェス全楽章ですよ。ちゃんと練習しなくちゃ…。Nさんにもくれぐれもよろしくお伝えください。マドリードより感謝をこめて、高木
2. Posted by コジューロー   2010年09月11日 15:26
高木さんご本人に、コジューローのブログを発見され読まれていたとは知りませんでした。好き勝手なことを書かせて頂きご無礼の段、平にご容赦下さい。
その折は素敵なコンサートをありがとうございました。また、岡山、東京での公演、お疲れ様でした。高木さんがスペインにお帰りになったこと、岡山のN先生より知らせていただき、知っておりました。
来年のスペインツアー大変楽しみにしています。また大変ご厄介をおかけしますが、どうぞ宜しくお願い致します。アランフェス全楽章、岡山合奏団は既にだいぶ練習も進んでいる様子ですが、コジューローはこれから仕込みに入るところです。他の曲も骨のある曲が今回多いようで大変そうです。コジューローとNさんは岡山合奏団との合わせ練習もそう沢山はできないので、個人練習をしっかり積んでおく必要があり、あと10ヶ月、真剣度をよりいっそうUPさせて取り組んでいくつもりです。
お忙しい中、コジューローのブログへ暖かいコメントを頂き、感謝感謝です。
今後ともどうそ宜しくお願い致します。
お体大切に、ご活躍をお祈り致します。

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