2011年12月30日

高木真介の世界ギター独奏会

12月23日(金)天皇誕生日
先週金曜日の祝日、高木真介さんのギターコンサートに行ってきました。
場所は湯河原観光会館3F大ホール、時間は13;00開場の13:30開演
高木真介111223でした。チケットは全席自由の900円、‥や、安い!なんとも信じられない破格値でした。神奈川県湯河原町は、高木さんの生まれ故郷ですから、おそらく故郷の皆さんへのサービスだったのでしょう。案内チラシのチケット問い合わせ先に市外局番が書かれていない事からも、それがうかがえます。
ちなみに主催は湯河原町文化協会、後援が湯河原町教育委員会となっています。   

 高木真介さんは、現在、スペインマドリードに住まわれ、ギター教授活動の傍らスペインをはじめヨーロッパ諸国、北アフリカ、および日本各地でソロやアンサンブルなど幅広く演奏活動をなさっています。(この部分、チラシのプロフィールを一部引用して書きました。)
 昨年7月、岡山新堀ギターオーケストラのスペイン演奏ツアーにコジューローが参加したことは、このブログの読者ならご存知と思いますが、そのスペイン公演で、高木さんと共演しました。と言いますか、そのツアー自体の企画と現地での手配の全てを高木さんがして下さっているわけで、大変お世話になったわけなのです。岡山新堀ギターオーケストラのスペイン演奏ツアーは、3年ごとに行なわれていて、昨年は3回目でした。コジューローは2回目と3回目に参加しています。
(その時の模様はこちら スペイン演奏旅行2011 年
(                スペイン演奏旅行2008年
 高木さんのソロコンサートをコジューローが聴きに行くのは、一昨年(2010)8月以来になります。その時の会場は小田原のとあるレストランでした。(その時の模様はこちら) たびたび帰国して日本各地でもコンサートをなさっている高木さんですが、既にスペイン国籍を取られているとのこと。ですから、帰国というより来日と言うのが正しいのでしょうけれども、やっぱり故郷日本ですから、お帰りなさいと言いたいですね。来年はスペインに渡って30周年とのことで、7月に帰国(来日)されて、各地でコンサートを行うそうです。

 さて、では先日のコンサートの模様に行きましょう。

 コジューローが会場に着いたのは、開場時刻13:00の10分くらい前でした。全席自由なので、早めに行くに越したことはありません。ところが受付に着いてみると、既に開場していて、席に着いているお客さんもかなりいる気配です。会場前にロビーにお客がたまったり列ができるのはよく見る光景ですが、時間前に開場というのは非常に珍しい感じがします。本番前のリハーサルやステージの直しなどで、時間がいくらでもほしいはずなのですが、さすが高木さん、余裕で切り上げたのでしょうか。
 チケットも不思議なチケットでした。もぎり線がなく、受付にチケットを見せたら取り上げられて、換りにA41枚の色気のないプログラムを渡されて、中へと促されました。(色気のないプログラムというのは、プログラムの内容ではなくて、白地に黒い文字が書かれているだけという、見た目についてのことです。)実は、きれいだし珍しいタイプのチケットだったので、記念に取っておくつもりが、取り上げられて唖然としました。

 既にお客さんがかなり席についていましたが、前から2番目の中央の席を確保できました。(早く来てよかった)
 会場はホールと言ってもコンサートホールではなく、多目的ホールという分類でしょうか、学校の体育館兼講堂を思い浮かべれば分かるかなと思います。正面奥に緞帳のある高い演台があり、その下からかなり広いフラットフロアがあって後ろの方だけが階段状の客席となっています。その階段状の客席を客席として使い、ステージはその客席のすぐ前のフラットフロアに大きな指揮台のような演台を置いて作られていました。
 ステージ中央に演奏用の椅子が一脚、それに足台と譜面台が置かれています。マイクスタンドとマイクが1本。これはMC用のマイクでしょう。高木さんが例によって自分で解説を交えて演奏するためのものです。そのステージから少し離れたところにもう1本マイクスタンドが立っています。これは主催者側の使うマイクでしょう。ステージを挟んで後ろ両側にスピーカーが置かれています。この会場ではやはりPA(拡声装置)なしでは苦しいでしょうし、まあ高木さんの演奏スタイルも、PAを使ったコンピューター音源システムとの共演を取り入れていますので、今回もまたそれを聴かせてくれるのだろうと察しました。ステージの左側(下手)すぐ横に大きなスクリーンが置かれプロジェクターがセットされています。これも高木さんの得意技、映像と演奏のコラボでしょう。そしてステージの右側(上手)離れて壁際にPAのエンジニア席が設けられていて、パワードミキサーと思しき機材がデンと置かれていました。照明は足元から照らすタイプのものが、ステージを囲むように設置されています。演奏中、客席側も結構明るかったと思うのですが、後で高木さんから聞いた話では、下からのライトが強烈で客席はほとんど見えなかったとのことでした。
 これらのステージ配置でコジューローが気になったのは、スピーカーがあんなに後ろでハウリングを起こさないものかという事です。そういえば演奏用のマイクも見当たりません。でもそれは演奏が始まって解かりました。ギター本体に付けるピックアップタイプのマイクを使用していたからです。それともう一点、これも演奏が始まって解かりました、画像の捜査にあのIPAD(アイパッド)を使っていること。コジューローがスペインまで届けたあのIPADです。なんだか嬉しくなりました。

 演奏に先立って、湯河原の文化協会の方、そして教育委員会の方の挨拶がありました。内容は忘れましたが、なんだかとってもユニークな挨拶だったような気がします。
 という段取りを経て、いよいよ高木真介さんの登場です。演奏が始まりました。それではプログラムを紹介します。
構成は三部に分かれています。


     高木真介の世界 プログラム

ギターで奏でるバロック音楽
・エスパニョレータとカナリオス       (G.サンス)
・パッサカーリア                (S.L.バイス)
・プレリュード〜無伴奏バイオリン・パルティータ第3番より
                           (J.S.バッハ)

ギター・ファンタジー、ディズニー映画を中心に
・この素晴らしき世界             (G.ダグラス)
・ホール・ニュー・ワールド〜「アラジン」より(A.メンケン)
・いつか王子様が〜「白雪姫」より     (F.チャーチル)
・愛を感じて〜「ライオン・キング」より   (E.ジョン)
・イパネマの娘                 (A.C.ジョビン)
・ハンガリー舞曲第5番           (J.ブラームス)

           〜休憩〜

ギター一人旅、スペインの風景
・スペイン風セレナーデ            (J.マラッツ)
・スペインの城                 (F.M.トローバ)
”トリーハ”〜”マンサナーレス”〜”シグエンサ”〜”トゥレガノ”
・ファンタンゴとサパデアード        (J.ロドリーゴ)
・聖母の御子                 (カタルーニャ民謡)
・スペイン舞曲第5番”アンダルーサ”   (E.グラナドス)
・スペイン舞曲第3番”セビーリャ”     (I.アルベニス)


 第一部はバロックを3曲(4曲?サンスは2曲で1曲にしたような)。どの曲もクラシックギター愛好家なら聴きなれたおなじみの曲です。こういう演奏を聴くと、ああバロックはやっぱりいいなあ‥と思うコジューローです。
 演奏上で凄いなと思ったのは、バッハで、楽譜から一度も目を切らず(離さず)、左手を全く見ないで弾ききってしまったこと。後でご本人に伺いましたが、暗譜は出来ているので楽譜を見ていた訳ではないとのこと。扉の開け閉めが気になったので、そちらを見ないようにしていたとか。そういえば楽譜を見ていると思った目の位置が、全く動いた気配がありませんでしたので、あれは楽譜を追っていたのではなく、集中していたんですね。そもそも本番譜面台が出ていたとしても、そこに楽譜が乗っているとは限らないものです。バッハは暗譜できていたはずが本番わからなくなるというコジューロー自身の経験からの思い込みでした。それにしても、凄い演奏でした。

 第二部はポピュラー曲を集めて、映像を見ながらという趣向です。また、コンピューターを使った音源を鳴らし、アンサンブルと言いますか、コラボレーションと言いますか、実に楽しく聴かせてもらいました。その中にソロの曲も入ったりして、それがまたいいんです。お客さんを楽しませるために本当に良く考えていると思います。もちろんご本人も大いに楽しんでいる様でが、まあそうでなくちゃこういう事は出来ないでしょう。トークもユーモアたっぷりで、高木さん独特のMCの進め方が、なんだか心地よくなってきました。
 ラストのハンガリー舞曲は爆笑もので、思わずブラボーが出てしまいました。そういえば前に小田原での高木さんのコンサートでも、この手の愉快な演奏があったのを覚えています。

 休憩を挟んで第三部、スペインもの。これはもう高木さんの真骨頂でしょう。スペイン各地の映像を見せながらの演奏で、お客さんをスペイン旅行へといざないます。会場に居ながらにしてスペインに来ているような気持ちに‥という趣向です。
 映像があると音楽もよりイメージしやすくなりますね。「スペインの城」は今回4曲をピックアップして映像と共に演奏を聴かせてくれました。各々単独で曲のみ聴けば、良い曲も今一の曲もあるのですが、こうして聴けばみな名曲になってしまいます。例えば「シグエンサ」。そこはパラドールになっていて、今年7月にコジューローも例のツアーで行って、泊り、演奏もしてきましたので、思い入れのある城なのですが、高木さん曰くトローバのこの曲は今一の部類でした。でもコジューローは今回初めて聴かせてもらって、雰囲気のある良い曲だと感じました。高木マジックでしょうか。

アンコール
・浜辺の歌                (成田為三)
・アルハンブラの思い出        (F.タレガ)

 アンコール1曲目は日本の曲でした。今年3月11日の震災。高木さんもスペインの地で、どこに行ってもそのことを訊ねられ心配されたそうです。そこで、日本の曲もということで弾き始めたそうなのですが、日本の浜辺の情緒を唄ったこの曲を選曲されたことに感銘を受けました。あの津波の被害の映像イメージが、まだ鮮明に残っています。美しい日本の浜辺、被災地の復旧、復興の願いと祈りのやむことはありません。

 という事で、終演となりました。コンサート終了後、高木さんとお会いすることが出来ました。コンサート中のトークの中で岡山新堀ギターオーケストラのスペインツアーに触れ、その時のメンバーが今日来ている事を話されました。コジューローはそれを聞いて、終演後確実に会えると確信できました。(高木さんとはその後27日にもお会いして、一杯やりながら親しく話をさせて頂きました。ありがとうございます。)

 高木さんの演奏は、右手のしっかりとしたタッチが印象的で、ごまかしのない丁寧な演奏という印象も今回うけました。(上手な人は、みな丁寧な演奏をするなあ‥と感じる) そして、何と言ったら良いか、演奏が温かいです。(何て抽象的な言い方しかできないんだろう‥でもそう感じるし‥)独特な歌い回しというか節回しのようなものもありますが、それもコジューローは嫌いではありません。(高木さんもこのブログを読んでいるようですので、偉そうに書いているように読めたらご免なさいです。)
 とにかく、高木さんのコンサートは後味が大変良いのです。得した気持ちになります。(今回の破格値チケットとは別にです)幸せな気持ちになります。(これ書きすぎかなあ‥)これらは多分、高木さんのお客さんに楽しんでもらおうという気持ちが、伝わってくるからなのではないでしょうか。この日のコンサート、コジューローの周りにいたお客さんも一人残らず、みな楽しんでおられましたよ。
 来年7月のコンサートも、楽しみです。

では、これにて。



トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 高木真介   2012年01月14日 15:55
5 コジューロー様 とても好意的なコンサート・レポートありがとうございました。この記事、実は日本を発つ直前に拝読してとても嬉しく思っていたのですが、すぐにご連絡できず申し訳ありませんでした。スペインに戻り時差ボケの中仕事や諸々のことが重なり、慌しく10日過ぎてしまいました。年末年始は日本でゆっくり楽しく過ごせましたが、コジューローさんにもお会いできて本当に良かったです。えっ、また来るのー?と思われるかもしれませんが、7月にまた帰国します。スペイン在住30年を記念して、日本各地でコンサートをします。小田原でも演奏しますよ。また飲みに行きましょうね! どうかお元気で。
2. Posted by コジューロー   2012年01月15日 01:41
5 >高木真介様
コメントありがとうございます。
お正月はのんびり日本ですごされ、無事スペインにお帰りになられたとのこと、なによりです。
昨年末は素敵なコンサートをありがとうございました。
今年7月の来日コンサートも楽しみにしております。(飲み会も‥笑)
高木さんのファンの一人として、これからも変わらぬご活躍を、お祈りしています。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
最新コメント
東日本大震災によせて
”天皇陛下のメッセージ”
日本文化チャンネル桜が、youtubeに天皇陛下のメッセージビデオをアップしています。
天皇陛下のメッセージビデオはこちら

コジューローの日記/記事
天皇陛下のメッセージ ”東日本大震災によせて”

コジューローの城紀行
日本の城・コジューローの城紀行 北海道・東北の城 関東・甲信越の城 北陸・東海の城 近畿の城 中国・四国の城 九州・沖縄の城
自由人・コジューローの日記
コジューローのもう一つのブログです。 コジューローの思う事、感じることを自由に書いています。 自由人・コジューローの日記






【最近の記事】
本当に「大義なき解散」なのか?
- - - 2014.11.29
東京都尖閣諸島寄附
- - - 2012.5.17
消費税増税を考えてみる
- - - 2012.1.28
生実録ブログダイエット
コジューローのダイエット記録ブログです。 生実録ブログダイエット
【最近の記事】
1/21〜1/27 ちょいオーバー、でもこの位なら‥
- - - 2013.1.28
1/14〜1/20 一日2000kcal 再スタート- - - 2013.1.21
1/7〜1/13 カロリー記録スタート
- - - 2013.1.14
謹賀新年そして心機一転
- - - 2013.1.7
おススメ動画
【緊急特番】希望の党へ!中山恭子参議院議員に聞く[桜H29/9/27] ”日本のこころ”がなぜ小池新党に?

【DHC】9/28(木) 有本香・竹田恒泰・居島一平【虎ノ門ニュース】 小池百合子「希望の党」の問題点。女性宮家はなぜダメなのか。
amazon リンク






livedoor 天気